秋晴れの休日。××監督は河川敷に佇み、少女たちが草野球に興じるのを眺めていた。
「こんな所にいたんですか。監督、探しましたよ」
現れたのは、かつて強敵ニーソックスの一員として激闘を繰り広げた人物だった。
彼女は、特殊スキルが使えなくなったので引退したという。
そして、自らの理論を実践すべく、××監督の率いるチームに、コーチとして加わりたいと告げる。
「勝率を上げるためには、データの利用が最も効率的です。
百回戦って一回もキャプテンの配置されていないポジションを標的にする意味はありますか?
私は、インポータント・データ――IDが野球を劇的に進化させると確信しています。
第二回WWWBCの開催が決定したのはご存知ですよね。
さあ、一緒にID野球を創りましょう」
|
|